第61回慶早バスケットボール定期戦が、早稲田大学記念会堂にて行われました。

男子戦 photos
女子戦 photos
  ※ゲーム名をクリックすると、別ウィンドウで写真をご覧いただけます。  <撮影:伊勢芳彦氏>


男 子 戦

本塾 75 20−17
19− 9
14−21
22−19
66 早稲田大
通算29勝32敗  [スタッツ]

◆ 男子戦評

第1Q  慶應 20−17 早稲田
慶應スタートは#4園、#11石田、#12志村、#14辻内、#18竹内
早稲田スタートは#4朝山、#5村山、#13押野、#15高木、#16高島
まずリズムをつかんだのは慶應、持ち前のタイトdefで早稲田を苦しめる。早稲田#4朝山、#15高木という2人のシューターを慶應#11石田、#14辻内が密着マーク、2人のシュートはリングにも当たらない。対照的に#14辻内がフリースロー2本、3P1本を沈め、5−2と先行する。2分半過ぎ、早稲田は#5村山のミドルシュートで2点を返すものの、今年から加入の#18竹内により高さ(203cm)の加わった慶應の激しいdefの前にここから4分間ノーゴール。慶應はこの間に#11石田がボールをもらいざまに早稲田#4朝山を抜き去り、高いジャンプ力を生かしたプレーなどで着実に加点し、6分半で12−4と差を広げる。しかし、早稲田#4朝山が孤軍奮闘。1分間でレイアップ、3P2本を決め、一気に14−9と5点差にする。しかし早稲田は慶應#11石田、#14辻内の1on1を守りきれず、ファウルが多くなる。残り1分、いいリズムで試合をすすめる慶應。defからのファーストブレイクで#12志村から#18竹内へのアリウープパス(!)が飛び出す。たまらず早稲田#15高木がファウル。これで早稲田#13押野、#15高木がそろって3ファゥルと非常に厳しくなる。慶應はdefが機能し、いいリズムであったが、要所要所、早稲田の3Pが単発で入りそれほど点差はつかない。慶應はこのまま1度も早稲田にリードを許すことなく20−17で第1Q終了。

第2Q  慶應 39−26 早稲田 (19−9)
慶應スタートは#4園、#11石田、#12志村、#14辻内、#18竹内
早稲田スタートは#4朝山、#5村山、#12山本、#16高島、#20岩隈
このQも先にペースをつかんだのは慶應。慶應のエースこと#11石田がスパーク!マークマンの早稲田#4朝山をものともせず、レイアップ、ミドル、3Pと内外関係なく次々とシュートを決める。この時点で29−20と慶應、早稲田を引き離しにかかる。ここで離されるわけにいかない早稲田はdefを強め、慶應のパス回しが悪くなる。ここから約1分半、双方なかなかシュートが入らない。この流れを断ち切ったのは、慶應#14辻内であった。残り6分半、ボールをスティールし、ファーストブレイクへとつなげる。早稲田#20岩隈がたまらずファウルするものの、これがアンスポーツマンライクファウルの判定。慶應#14辻内がきっちりとフリースローを決め、31−22。慶應#18竹内がoff、defともにその高さを生かし、ブロック、リバウンドに活躍。早稲田は#5村山のミドルシュートが単発で入るだけで得点が伸びない。その間に慶應は#4園の執念のルーズボールからのファーストブレイク、#11石田のバスケットボールカウント。#18竹内のタップシュートなどで得点差を広げてゆく。最後、早稲田#4朝山がフリースローを1本決めるものの、第2Q慶應のdefの前にわずか9点に押さえられ、39−26で前半終了。慶應のいい所ばかりが目立った前半であった。

第3Q  慶應 53−47 早稲田 (14−21)
慶應スタート、#4園、#11石田、#12志村、#14辻内、#18竹内
早稲田スタート、#4朝山、#5村山、#13押野、#15高木、#16高島
後半は慶應#4園の3Pでスタート。#4園はこの試合初めての3P。早稲田も後半0点であった#15高木が3Pを狙うも、まだ入らない。残り8分半、期待のルーキー慶應#19酒井が初登場。後半もこのまま、慶應ペースで行くと思われたが、ここで早稲田は意地を見せる。ファウルトラブルで出場時間の限られていた#13押野が爆発。1分間の間にフリースロー1本、3P、ミドル、さらに3Pと9得点の荒稼ぎ。慶應#12志村が早稲田#5村山にWチームにいき、フリーになっていた所を確実に得点し、42−35と7点差まで詰めてくる。このまま一気に追いつきたい早稲田、しかし残り6分、#13押野が痛恨の4ファウル目。流れが再び慶應に傾くと思われたが、前半あれだけ入っていたシュートがなかなか入らない。残り4分、早稲田#4朝山が疲れの見えてきた慶應のdefを振り切り連続得点。遂に46−43。慶應はたまらずタイムアウトを要求。タイムアウト後も慶應は#18竹内、#11石田のoffリバウンドで繋いでいくものの、肝心のシュートが入らず、苦しむ。早稲田#13押野がファウルアウトしてしまうが、早稲田の勢いは止まらない。残り3分、早稲田#4朝山のシュートで46−45の1点差。早稲田側の盛り上がりは最高潮となる。ここで、慶應は今までパスの供給役として黒子役に徹していた#12志村がミドルを決め、悪いムードを断ち切る。残り40秒、#4園の3Pも飛び出し、53−47と再び差を開く。残り4秒、早稲田最後のoff、#5村山が3Pを決めるも、時間切れでノーカウント。結局、粘りを見せた早稲田が53−47と点差を6点に縮め、第3Q終了。例年どおり、勝負は第4Qに持ち越されることとなった。

第4Q  慶應 75−66 早稲田 (22−19)
慶應スタート、#4園、#11石田、#12志村、#14辻内、#18竹内
早稲田スタート、#4朝山、#5村山、#12山本、#15高木、#16高島
いよいよ最終Q。会場のボルテージも最高潮に高まり、選手たちの顔つきも一層引き締まって見える。先手を取ったのは慶應。#18竹内のシュートブロックから#14辻内のファーストブレイクへ、早稲田#15高木がたまらずファウル、これが5つ目となり退場。早稲田としては、出だしから非常に痛い展開となった。慶應は第3Qから引き続き、シュートがなかなか入らないが、全員でoffリバウンドを取り、セカンドチャンスを上手く使っていく。早稲田は相変わらず、アウトサイドのシュートが入らない。ただ、ここで慶應#18竹内にインサイドでやられっぱなしだった早稲田#5村山が奮起。offリバウンドを次々ともぎとり、ファウルをもらい、バスケットボールカウント。フリースローは外れるものの、#16高島がさらにoffリバウンドを取り、#4朝山がシュートを沈め、55−53、再び点差を縮める。慶應も#14辻内が3Pを沈めるが、早稲田の勢いは止まらない。残り7分#4朝山のミドル、スティールから#5村山のゴール下で遂に58−57の1点差、更に残り5分半、早稲田はファーストブレイクのチャンス、しかしここで#15高木と代わった#20岩隈がまさかのトラベリング。慶應は追いつかれそうなところでdefを頑張り、早稲田に逆転を許さない。これが転機となり、再び慶應が息を吹き返す。後半ピタリと当たりの止まっていた#11石田がミドルシュートを沈める。その後、再び1点差に詰められるが、残り4分、勝負強い#12志村がミドルシュートを沈め、ガッツポーズ。ここ最近の数試合では終盤崩れることの多かった慶應だが、#4園を中心に全員がdefを頑張り、早稲田からボールを奪い、ファーストブレイクへ。早稲田はファウルで止めるしかなく、慶應#11石田が落ち着いてフリースローを2本決め、64−59と5点差に戻す。さらに、#18竹内が高さを生かしたoffリバウンドからシュートを沈める。早稲田も#5村山がゴール下、フリースローで何とか喰らいついていく。残り2分、早稲田は上からタイトに当たってくるが慶應の#12志村、#14辻内の落ち着いたボール運びの前に後手後手になってしまう。#14辻内のドライブから#19酒井の大学での公式戦初得点となるゴール下で68−62となる。ただ、最後までもつれるのがここ3年の慶早戦の特徴であるように、早稲田も意地を見せる。#4朝山が3Pを沈め、68−65の3点差まで詰め寄る。残り1分半、慶應#14辻内のシュートが外れるが、この試合インサイドを支配していた慶應#18竹内が早稲田#5村山の上からリバウンドをもぎ取る。早稲田はたまらずファウル。#12志村がフリースロー2本を決めて70−65。早稲田は速く攻めたいところだったが、慶應#12志村のタイトdefの前に早稲田#12山本がまさかのoffファウル。それほど得点は取っていなかった慶應#12志村だが勝負どころでの存在感は際立っていた。残り1分、もはや、攻めるしかない早稲田は#4朝山がゴール下へレイアップを試みるが、慶應#14辻内、#18竹内の洛南コンビが2人がかりでシュートブロック。早稲田#4朝山を叩き落す。早稲田はファウルゲームを仕掛けるが、慶應#11石田がフリースローを確実に沈め、72−65。最後まで選手の集中力の切れない慶應は、#11石田がスティールからのファーストブレイクで、バスケットボールカウント。75−66。これで試合は決まった。最後は慶應が#8滝沢、#9中村の4年生2人をコートに送りだす。最終スコアは75−66。慶應が早稲田に4年振りの勝利をおさめた。

* * *

最後まで接戦で息つく暇もない好ゲームでしたが、慶應は一度も早稲田にリードを許すことはありませんでした。Offでもdefでも春シーズンやってきたことのできたゲームでした。去年からなかなか接戦に勝つことができませんでしたが、このゲームを経験し、乗り越えることができたことにより、チームとしてひと皮剥けることができたと思います。1、2年はまだ新人戦があり、面子的には優勝も狙えると思うので、頑張りたいです。また、チームとして春シーズンの最終試合をこのようなよい結果で締めくくることができ、秋のリーグ戦、インカレに向けてよかったと思います。厳しい夏を乗り越え、すばらしい秋を迎えることができるように、これから頑張っていきたいと思います。

慶應義塾体育会バスケットボール部 トレーナー 3年 渡辺竜太





女 子 戦

本塾 34  4−16
1「Q−20
10−26
 8−21
83 早稲田大
通算26勝21敗

◆ 観戦記

慶応13人の平均身長、約164センチ、早稲田27人の平均身長、約169センチ。
世の中には、『どうしようもないこと』が存在するが、絶対的人数といい、ガタイといい、高校までの経験といい、早稲田のアドバンテージは大きすぎる。
結局、今年も早稲田に歯がたたず、16連勝を許してしまった。

現在の日本のスポーツシーンの中で、大学スポーツほど難しい位置づけにあるものはない。
教育の一環にある『学校スポーツ』。
勝敗重視の『競技スポーツ』。
趣味として年をとっても楽しんで行う『生涯スポーツ』。
大学スポーツは、競技スポーツに最も近いのだが、ある学校やある人によっては教育であり、別の学校や別の人にとってはプロへのステップであり、さらに違う学校や違う人にとっては趣味として楽しむものである。
その中には、極端にいえば、プロ予備軍と趣味人の戦いもあり得るわけだ。
早稲田がプロ予備軍、慶応が趣味人といっているわけではない。だけど、両校の間に『どうしようもないこと』が存在する理由のひとつがここにある。

それでも、『どうしようもないから』と勝つことを諦めたら、そこで終わり。ごくごく稀には、趣味人がプロ予備軍に勝つことだってあり得る。
自分より強い相手には、一般的には『奇襲』がきく。 それから、相手が嫌がることを徹底的に繰り返す。
今年もそうだが、ここ何年も早慶戦を観て思うのは、慶応のバスケットが綺麗すぎるということ。
自分より強いと思われる相手に、セオリー通りのプレーをしても、勝てる可能性はほとんどゼロだ。
勝つためには、人と違ったことをしよう。勝つために、頭を使おう。
それが、フィジカルで劣る者が勝ち残る手段だ。
テニスの伊達公子さんは、世界中の誰よりも速いタイミングで球を打ち返し(ライジングショット)、世界ランク4位まで上り詰めた。
身長160センチ強のスピードスケートの清水宏保選手は、世界で誰よりも速くスタートして誰よりも速くトップスピードにのることで、長野五輪で金メダルを勝ち取った。

試合に負けていい、とは思わないが、勝つために精一杯の努力をして、結果敗れても、それは仕方ないことだと思う。
敗れた経験や反省を、次の試合に活かせばいい。
次に試合がなければ、人生のどこかで活かせばいい。
頭を使って考え、強くなろうと工夫した経験は、社会に出たとき、きっと役にたつ。
来年の早慶戦では、人と違ったことをして目立つ選手を数多く見たいと思っている。

昭和63年卒 村上(旧姓・肥谷)令子(産経新聞 運動部記者)

 

前のページに戻る go home

Copyright 2003 Keio Basketball Club. All rights reserved

ご意見ご感想はこちら mail