慶早戦パンフレットデータ 第42回(1984年)

パンフレット表紙
第42回
開催 :1984年6月10日
会場 :早稲田大学記念会堂

大学男子メンバー表   大学女子メンバー表
   
部長 新田 敏 法学部教授 部長 新田 敏 法学部教授
総監督 武山栄雄 S11年卒 総監督 武山栄雄 S11年卒
監督 上谷富彦 S35年卒 監督 立花雅男 S37年卒
コーチ 川浪茂男 S35年卒   コーチ 佐々木三男
主務 松尾嘉朗 政治4   ラ・サール 主務 汐崎順子 文4 湘南
副務 小沢 徳 法律3   慶應志木  
 
4 佐藤直樹 政治4 F 187 浜松西 4 佐藤尋栄 政治4 159 横浜翠嵐
5 有明厚典 法律4 GF 180 慶應義塾 5 成瀬まゆみ 文4 165 白鴎
6 浅井亮一 政治4 G 175 呉三津田 6 汐崎順子 文4 159 湘南
7 野間和昭 政治3 G 175 慶應義塾 7 野口由記子 政治3 163 雙葉
8 渕 通孝 経済3 G 178 都立武蔵 8 宮田百合子 文3 156 戸山
9 今村忠人 理工3 G 178 原町 9 福田有花 法律3 170 国立
10 棚橋慶太 経済3 G 176 慶應志木 10 近藤立子 政治3 158 慶應女子
11 北尾征久 法律3 G 176 呉三津田 11 松本和子 政治2 158 慶應女子
12 長峰慶充 政治3 G 177 慶應義塾 12 刈田こゆき 文1 165 慶應女子
13 鈴木憲一 政治3 F 180 浜松西 13 肥谷令子 政治1 161 慶應女子
14 長田 学 文2 CF 190 旭川東 14 鈴木昌美 経済1 161 慶應女子
15 湯浅栄人 政治2 G 177 慶應義塾 15 溝上淳子 文1 156 国分寺
16 加藤大仁 政治2 CF 190 熊谷  
17 滝沢聡康 経済2 FC 187 藤枝東
18 岩崎高治 経済1 G 177 慶應義塾

 

 

もうひとつの早慶対決編!! レポート

42回を迎えた今大会。早稲田、慶應義塾ともに満を辞して望むのは常識!このページでは、両チームのコーチ談話、そしてコート外のおもしろよもやま話をレポートしました。

慶応大バスケ部名物人間数々あれど・・・

2年の湯浅君のジャンプ力は、慶応バスケ部の中でもピカイチ!身長は175cmしかないが、そのバネはかのデビット・トンプソンも真っ青!?(ホンマかいな?)体力測定でのサージェントジャンプでは80cmだったが、「いやぁ、瞬発力があるからプレイ中はもっと跳んでいるように見えるはずですよ」と周囲の声。とにかく一見の価値アリとか。

同じく2年の木竜君は、その歩く後姿がウチマタに見える所から、通称”オカマのきゅうり”と呼ばれている(キリュウは呼びづらいので)。この木竜君、”サ・シ・ス・セ・ソ”のサ行がはっきりと発音できないため、練習中回りで出すヴォイスも「何を言ってるのかサッパリ」分からない。ちなみに「佐藤さん」と言うのですら「シャシュ−シャン」としか聞こえないのである。悲劇!

またもや2年生。滝沢君の場合はなみいる2年の中でも一番の奇人変人(!?)。どこが変わっているか、というとまずその手の指。普通の人の指の軽く2本分の太さが、滝沢君の1本分の指に等しいのだ。加えてここだけの話だが、足の指は恐ろしくクサイ。この話を聞いたOBは、滝沢君を「オイ、ユビ!」とよぶほど。さらに、滝沢君は、松田聖子のファンクラブに入っており、「聖子ちゃんの曲なら全部ソラで歌えます」というのが唯一の自慢。“人間ジュークボックス“よろしく 、歌のタイトルを言っただけで、すぐ歌い出すのである。

また、この他にも滝沢君の趣味は幅広く、本格的な皮釣りが大好き。練習のないオフの日は、1日中釣りざお片手に釣り三昧の“太公望”に変身する。ヤングなのかオジンなのか、全くの変人ぶりですね。

今年の4年の選手は佐藤、有明、浅井君らの3人のみ。入学時は、6人で、残り3人はちゃあんとバスケット部に所属しているのにねぇ。ジャーン!!この疑問にお答えしよう。残りの三人、渕、今村、野間君たちは、まず渕君が1年目、次に2年目で今村君、そして3年目に野間君とそれぞれが「バスケットに熱中するあまり、留年してしまいました」という実に簡単な理由なのである。この点が他の大学と大違い。慶応では進級問題はなかなか大変なのだ。ちなみに、他の学年では1人も留年が出ておらず、「どーして僕らだけ毎年1人ずつ欠けたのかなぁ」と当の本人達は首をしきりにかしげている。さて、その中でも渕君は、実は1年のとき、いったんはバスケット部をやめた人。しかし、その後慶早戦を見て大感動!(その試合は3点差で慶応が勝った)結局、またもや再入部してきたという珍しい入部法だった。

新歓コンパは男女合同

慶応の”新歓コンパは“春の大会が一段楽したあと女子部と一緒に行う。女子と一緒だなんてさぞかし楽しいんでしょうねぇと聞くと、「それが”ワクワク動物ランド“の世界で、期待できないんですよ」と答える割に目が笑っている某選手。

これまで毎年、山中湖にある大学の荘を利用しての一泊旅行。夕方6時に集合がかかり、「只今から新歓コンパを始めます」との合図を機にあとはもう大宴会の図になるのである。もっとも、主賓である1年生たちは、ものの1時間ももたないうちにダウンするのが世の常。これまでの最短記録は、現主将の佐藤君で、なんとわずか30分であえなく沈んだという。

その翌日の帰る途中に湘南によって遊ぶのが”おきまりコース”。まず1年生に海岸に大きな穴を掘らせる。次にその穴に1年生を入らせ、首から上だけ地面に出して残りの上級生であっという間にその砂で埋めてしまうのだ。これが湘南名物・砂埋めと呼ばれ「さぁ、みんな帰ろう」とやる。翌年、この砂埋めを経験した1年は2年になり、そして・・・。

時代は変わり、今や“アンチ・巨人“が主流派だ

どんなチームでもこればっかりは”派閥”ができてしまうのが、プロ野球のひいき球団。慶応バスケ部内ではこれまでどちらかというと巨人はが主流だったが、今や非主流派。というのも、佐藤君・中日、野間君・阪神、浅井君・広島、松尾君・西武、有明君・巨人とそれぞれがシンパで、残る上級生の今村、渕君の2人は中立組みを名乗っている。「アンチ・巨人の共通点は団結することなんです」と西部以来のライオンズファンの松雄君の弁のとおり、有明君以外の球団ファンは一致団結しており、巨人が負けた翌日には誰かが必ず有明君の座る机の上にスポーツ新聞を置くのも忘れない。このアンチ・巨人パワーは、下級生を圧倒し、好きな球団を聞かれると賢い下級生は場面に応じて、「阪神です」「中日です」と臨機応変に答える。しかし、一部に疑い深い上級生がいるもので「いや、おそらくジャイアンツ・ファンは地下組織を作っているにちがいない!」と断定。”かくれ巨人ファン撲滅運動”を推進しているのである。「2年前は、ジャイアンツの勝敗で先輩の機嫌が決まったのになぁ」と古き良き時代を1人なつかしむ有明君は、ショボン!!

 

伝統の一戦、全員バスケットでチャレンジ!!

この4月から慶応バスケットボール三田会から、コーチとして任を受けた。引き受けた以上は、何とかレベルを上げよう!という気持ちでいる。最終目標は、秋のリーグ戦に絞っている。かといって慶早戦を軽んじているわけではない。やはり伝統の一戦。なんとしても勝ちたいと思うのは早稲田と同様だ。バスケットだけでなくあらゆる点で何かとライバル視されているだけに早稲田には負けられない。ここ2年負け続けているのでなおさらその気持ちが強いのである。

うちは、いわゆるバスケットをするための条件―ここの体力、上背、急激なストップ、ジャンプ等総合的な素質において劣っており、ややハンディがあるように思う。それでは何で対抗するか。それはチームプレイだ。個々では負けても、チームとしての力を出す工夫が必要だ。もちろん個々の能力を高めハンディを克服しなければならないが、それだけでは勝負にならないと思う。チーム全員が盛り上げていかなければ、歯が立たないだろう。

今年のチームの柱は、主将の佐藤だ。彼を軸に、2年がどう成長していくかがカギとなっている。昨年も1年が主力みたいなもので、何とか形になっていたが、その程度ではどうしようもない。2年が何かを考え、力を蓄積していかなくてはならない。
慶早戦は時期的に難しい。しかし、春の定期戦はチームを作る上で大きな刺激になる。選手の励みになるのでいいことだ。春先は激しく厳しいトレーニングを行うため、その途中で意識を持続させる役割として重要なわけだ。

今年の1年は、最近の慶応としては楽しみな素材が集まっている。春の戦力としては無理だが、秋、もしくは来年、再来年には楽しみな戦力になるだろう。年々、入学が難しくなっているため、一流の選手が入るのは厳しい状況にある。しかし、黙っていてうまくなるのであればコーチは不用だ。与えられた場面で、いかにレベルを高めて行くかが自分に与えられた課題であり、コーチとしての役目だと考えている。最終目標は、何とかBリーグを全員で戦い、全勝で1位になること。悩みはつきないが、他のチームと同じことをやっていては勝ち目は出てこない。まずは目前の課題を一つ一つこなしてこの伝統の一戦である慶早戦に臨むつもりだ。

(慶大・川浪茂男コーチ)

〔表紙写真・取材構成 月刊バスケットボール編集部〕

 

 

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