慶早戦パンフレットデータ 第42回(1984年)

パンフレット表紙
第47回
開催 :1989年6月4日
会場 :早稲田大学記念会堂

大学男子メンバー表   大学女子メンバー表
   
部長 新田 敏 法学部教授 部長 新田 敏 法学部教授
監督 小田恒義 S40年卒 監督 山口 建 S40年卒  
コーチ 権田哲也 S57年卒 コーチ 佐々木三男  
トレーナー 飯田 浩 経済4 慶應義塾 主務 秋元幸代 政治3 浦和明の星
主務 福島朗太 法律4 慶應義塾  
副務 西川直樹 政治3 慶應義塾
 
柳沼和登志 法律4 GF 183 安積 深瀬公子 文3 173 慶應女子
実吉邦純 理工2 CF 190 桐朋 内田伸子 法律4 158 戸山
川北 聖 政治3 F 186 慶應義塾 位田淳子 法律3 157 四日市
柿花祥太 商3 G 184 丸亀 伊藤千佳子 経済3 157 慶應女子
湯浅光則 政治2 G 177 春日部 新村明子 商3 158 西
佐藤 洋 文2 G 173 佐野 植松千代 法律3 164 慶應女子
10 小沼洋一 政治2 F 189 高崎 10 吉田美樹 経済3 172 慶應女子
11 金子健史 経済2 G 184 ウォルト・ウィットマン 11 近藤有子 文3 163 慶應女子
12 稲葉志晃 政治2 CF 196 修道 12 秋元幸代 政治3 173 浦和明の星
13 平田大介 商2 F 189 13 田甫葉子 政治2 155 金沢泉ヶ丘
14 山中晴彦 商2 GF 182 慶應義塾 14 弓削いく子 法律1 164 駒場
15 森脇 亮 法律2 G 175 佐伯鶴城 15 雑賀千寿 文1 160 桐蔭
16 吉崎正雄 政治2 G 181 慶應義塾 16 望月利恵子 文1 158 慶應女子
17 五十嵐隆晴 商1 F 188 慶應義塾 17 佐々木滋美 文1 156 泉陽
18 阿部 理 政治1 CF 195 仙台二 18 橋本真紀 商1 160 慶應女子
  19 橋本直子 文1 155 慶應女子
20 上原祐香 政治1 168 宮崎
21 長谷川三恵子 商1 168 両国

 

KEIO UNICORNS KEY MAN3

フレッシュ・パワーさく裂の慶応ユニコーンズ。若きエース達にスポットを当ててみよう

◆ “マシーン”小沼のハートに火がついた!? No.10 小沼洋一(189cm・F)

小沼洋一昨年のリーグ戦、小沼はルーキーながらチームの得点王となった。2位・実吉(186点)3位・柿花(103点)を迎え、14試合フル出場、203得点の荒稼ぎだった。3ポイント3本(37.5%)野投82本(48.5%)自由投36本(76.9%)オフェンス・リバウンド24本、ディフェンス・リバウンド51本、33反則という数字を残している。
 もちろん入学当初から“期待のルーキー”として大きな期待が寄せられていた。しかし、
「入学した当初はまったくプレーが他の人と噛み合いませんでした。息が合わなかった」(小沼)ため、昨年の慶早戦では、出場時間わずか5分。シュート2本しか打てず、ゴールを決めたのは1本のみであった。というのも、高崎高校時代に群馬県の国体少年男子の選抜メンバーとして高校の最後の試合を終えて以来、大学入学するまでの丸6か月間、ほとんどボールに触らなかったことが大きい。
「大学でやることは決めていたし、終わって2、3か月は確かにプレーしたくてウズウズしてたんですが、バイトや、教習所に通っているうちにあっという間に時間が過ぎてしまった」という。今にして思えば、このブランクが大きかったようだ。
 しかし、わずか4か月後のリーグ戦では、スタメンに抜擢され、先の成績を残した。その変化の徴候が現れだしたのが、夏合宿をすぎたあたり。自らの役目を理解し、“シュートを打つこと”に徹したのが功を奏したようだ。
「高校時代はほとんどセンターでしたから、パスを受ける側。大学では、ポストのプレーヤーにボールを入れてやるフォワードと立場がまったく逆になったので戸惑ってのミスが多かったです。ようやく夏合宿後半あたりで、ガードの秋田さんからのパスを受けてシュートをするタイミング、どこに行ったらシュートを打てるようにもらえるかがわかってきたように思います」(小沼)
 と、あ・うんの呼吸が合ってきた。
 今年は2年。小沼も、今や慶応のエースといっていい。若手選手が主力となった今年の“ユニコーンズ”中心選手だ。
 「昨年の得点王といっても、それは“役目”でしたから。今年はただ外から打つだけでなく、ボールをもらっての1対1を決めるとか、速攻もそんなに走ってなかったので、もっとブレークに参加したい」と淡々とした言葉の中にも、ステップ・アップへの意気込みがのぞく。
 目下の慶応の命題は、チームリーダーの不在。下級生主体のチームのため柱となるべき選手が見当たらない。
「それは確かに感じます。でも、僕はどちらかというと控え目な性格なので、口でいわず目で訴えるタイプ。リードマンになるタイプじゃないですよ」と小沼。表に闘志をむき出しにしない。口でいうより、どちらかというと行動で示すタイプだ。
「あいつには、熱血とか、根性とかいう言葉はまったくあてはまらないと思う。黙々と、機械的に、着々と仕事をこなす。しいていえば、“マシーン”ですね。大体、あいつが怒った所なんて、誰も見たことありませんよ」とチームメイトが評する。
 わずか1年前には、5分間の出番しか与えられなかった小沼も、今年の慶早戦には当然スターティング・ファイブに名を連ねるはず。
「去年が去年ですからねぇ。今年の慶早戦は頑張りたいです。それと去年のインカレ予選も、自分があと2、3本決めてたら東農大に勝ってインカレ出場したわけですから、今年こそチームに貢献したいです」
 “マシーン”が珍しく熱を帯びたコメントを残した−。

PROFILE
小沼洋一(こぬまよういち)

生年月日/昭和44年4月10日
出身地/群馬県 血液型/B型
出身校/佐波東小→佐波東中→高崎高
家族/両親、姉、妹 苦手/言い訳
趣味/バイクのツーリング、ビデオ鑑賞
好きな食べ物/果物、肉、チョコレート
ニックネーム/ポチ  ジャンプ力/75cm
愛読書/月刊バスケット、バイク雑誌
目標選手/ジェームス・ウォージー
バスケを始めたきっかけ/先生の勧め
バスケ歴/9年
自己PR/アップ中のダンク
定期戦に向けてひとこと/昨年は5分しか出ていないので、今年はフル出場して、絶対に勝ちたい!!
証言・実吉邦純「本質的には気が弱い。でも比較的まじめだし、やるときはやると信じています。
相変わらず、せつない顔は消えないけど、去年1年間を通してプレイもだいぶうまくなった。この慶早戦でもやってくれるでしょう」
証言・川北 聖「後輩にも気が弱いから直接的にはいわないんですが、「あ〜のど乾いた・・・」と回りくどくいうんですよ。そういう技を使います。依然パチンコは大好きで、Vゾーンに入った時のポチの笑顔が何ともいえず一番ですね(笑)」
証言・権田コーチ「まず、今年は試合中にとにかく1本でいいからダンクを決めてほしい。今やチームを代表する得点源、大黒柱として遠慮せずに“このシュートは俺に任せろ”というプライド。A力強さがあってもいい。まだまだ発展途上、これからさらに伸びる選手だと思う」

◆ 激動の1年間を乗り切って、 チームの“顔”に変身中!!   No.11 金子健史(184cm・G)

金子健史金子にとっての昨年の1年間は、実に浮き沈みの激しい年となった。この金子は、帰国子女組。バスケットを始めたのも、いわゆる“ガレージ・バスケット”で、家にリングを取り付け、父親と一緒に遊びながらプレーしていたという。日本とアメリカの生活を半々に送り、メリーランド州2位のチーム・ウォルトウィットマン高を卒業した。これまでも、慶応には何人もの帰国子女がいたが、本場のバスケットセンスという点においては、金子のそれは入部当初から異彩を放っていた。
 もともとはフォワードであったがガードへコンバートされた。そして人数は多いものの層の薄いガード陣の中で即戦力として期待をかけられる存在となった。6月の慶早戦では、主将でポイントガードの秋田に代わる6番手として、前半5分、後半15分のプレーイングタイムを記録。ミスもあったが持ち前のアグレッシブなプレーで、思い切りの良さを随所に見せつけた。
 金子自身の初の慶早戦の印象は、
「アメリカでのハイスクールのゲームの盛り上がり方とはちょっと違うんですが、それでも去年の慶早戦は3千人の観客がいたし、普段の試合には観客はほとんどいないから、けっこう盛り上がりましたよねぇ。ああいう場面で使われて、自分なりの手応えは感じていました」という。
 この試合を契機に新人戦でもスタメン入りを果たし、十分戦力としてのメドが立ち、リーグ戦への足がかりをつかんだかにみえた。
 ところが、不測の出来事が起った。夏のシーズン・インを間近に控えた7月のある日、微熱が数日間続いたため、金子は風邪を引いたと思い医者にかかった。診断は肝炎だった。
『1か月の安静、その後も運動は控え目に。とにかく休まないと治らない。しっかり休養すること』−と医者からいわれたのだ。原因は、疲労からくるもので、日本へ帰国、そして大学入学と環境の変化に身体が適応しなかったことが主因だった。
「例えば、足が骨折でもしているのなら自分でも納得できるんでしょうが、身体のどこが痛いわけではないし、自覚症状がないために納得いきませんでした」(金子)
 このため、現実には1か月間自宅療養を命じられ、コートでチームメイトと久々に顔を合わせたのが、リーグの始まる直前。さらに練習は見学だけの日々が3週間続いた。練習再開後も、端艇部紹介の医師の指示を仰いで、徐々に運動量を増やさなければならなかった。
 そして金子が再びエントリーメンバーに入ったのが、リーグ最終週の東大戦。そして翌週のインカレ予選の玉川大戦で、試合に出ッ黷オた。
「夏の練習もやっていないし、まだ練習中の5対5のメンバーにも入っていなかった自分がユニホームを着るのは非常に抵抗がありました。やっぱり他の人に悪い・・・。すると実吉さんが『そんなことはない。自分の役目をわかっているんだから、しっかりそれをやればいい』といってくれて、自分なりに踏ん切りがついたんです」と、当時のいきさつを振り返る。
 そして、今では身体の調子も戻り、昨年のアクシデントの分まで取り返すべく張り切っている。と同時に、若きフロアリーダーとしての自覚と責任をひしひしと感じているようだ。
「リードガードとして、チームを引っ張ることが僕の仕事。今年は去年の秋田さんのような強烈な個性でリードする奴がいない。その穴は大きいんです。でも、今年は最初から苦しい練習をやってきて、それなりに感じとるものがあります。どれだけ技術や体力がアップしているかわかりませんが、みんなと力を合わせればその穴を埋められると思います」と、控え目な中にも、練習に裏づけられた自信をのぞかせる。
 チームの“顔”として、今後も幾つかの試練を迎えることもあるはず。しかし、この激動の1年を乗り越えた金子なら、解決できるはずだ。

PROFILE
金子健史(かねこけんじ)

生年月日/昭和44年4月22日
出身地/東京都 血液型/B型
出身校/三軒茶屋小→ウッドエイカース小→駒留中→ウォルト・ウィットマン高
家族/両親、姉  ジャンプ力/68cm
趣味/スポーツ、映画鑑賞 苦手/勉強
ニックネーム/ゴールデンチャイルド
愛読書/解体新書、学問のすすめ
好きな食べ物/しゃぶしゃぶ
目標選手/アイザイア・トーマス
バスケを始めたきっかけ/家の裏にコートがあり、父親と一緒に始めた
自己PR/Hi! Hello! Bonjour! ?好!
定期戦にむけてひとこと/対戦成績が五分なので、勝ち越しを狙う
証言・柳沼和登志「去年、初めて金子のルーズボールを追う姿を見たとき、大げさではなくカルチャーショックを受けました。あれほど、ファイトを表面に出してプレイする奴を知りません。メンタル面でチーム全体に刺激を与えたのでは」
証言・湯浅光則「長所は難しいシュートは軽く決める。プレッシャーに強いんです。短所は簡単なシュートをはずしてリピートと周囲で迷惑をかけること(笑)。悔しがり屋で、抜くと抜き返す。また、合コンでは必ずツーショットになる奴です」
証言・権田コーチ「昨年1年間を棒に振っただけに、今年は気合が入ってますね。
一番期待しているのは、やはりアメリカで鍛えたバスケットセンスの良さ。今は、トップガードとしてまだまだミスが多い。ガードとしての試合経験を積んで、ゲーム慣れすることが目下の課題」

◆ プレイも身体も伸び盛り。注目のスーパールーキー!!   No.18 阿部 理(195cm・CF)

阿部理昨年の慶応は、新人の当たり年だった。小沼、金子、稲葉を筆頭に、山中、吉崎、五十嵐らの塾高出身者、平田、森脇、細川ら外部出身者と質、量ともに優れた新入生を揃えた。さらに、今年も“即戦力”といわれる大型新人が加入。鳴り物入りのスーパールーキーが、この阿部である。
 そのキャリアはピカ一。ミニバス、中学、高校といずれも全国大会の檜舞台を経験したプレイヤーは、慶応始まって以来であろう。
 バスケットを始めたのは桜丘小5年生の時。熱心な指導をする先生がチームを作り、運動神経にたけていた阿部にも声がかかった。当時野球少年だった阿部も、6年になるとバスケットにのめり込んでいったという。
「朝と夕方、昼休みにも練習をやってましたから、1日4時間くらいは練習してたのでは」と阿部。6年時には県大会優勝、福岡で行われた第14回全国ミニバス教室交歓会に出場した。中学の最高成績は、全国2位。北海道で行われた第15回全国中学校大会で準優勝と遂げた桜丘中のセンターとして活躍を見せた。
 仙台二高時は、神戸で行われた最後の選抜である第18回全国高校選抜優勝大会の快進撃が記憶に新しい。東北屈指の進学校・仙台二高は、まったくのノーマークだった。が、シード校を次々と倒して初のベスト4入りを果たし、大いに話題を呼んだ。安部は、仙台二高を率いる主将として巧みなプレーを披露、男子ベスト5にも選ばれている。
 しかし、この選抜以後は残念ながら陽の目を見ることはなかった。ケガ等のアクシデントが続き、目標としていたインターハイへの出場はならなかった。この点については、「選抜で運を使い切ってしまったんですね(笑)ついてないというか、自己管理が悪かったわけじゃないからちょっと悔しかったです」という。
 仙台二高出身者には、安部の5つ上に渡辺信治(一昨年の慶応義塾主将)がいることもあり、慶応進学は周囲の勧めもあったようだ。阿部自身は、「これから伸びるチームだしおもしろいんじゃないかな、と思ったんです。先輩はやさしいし、オープンな雰囲気は自分に合っていると思います」と慶応への進学理由を明かし、実際入ってみての感想を語ってくれた。
 目下、2年生の小沼とふたりで目黒不動尊前で共同生活を送っている。
「明るい奴です。時にはちょっとうるさいくらい(笑)今のところまじめです。みそ汁も作ってくれるし・・・」と、公私ともに迷コンビ!?といわれている。
 −プレー面で要求されていることは?
 「ゴール下で頑張ること・・・まだまだですよね。1対1がまったく通用しない。ブランクは関係ない。ただ単純に実力が伴わないだけなんですけど」
 権田コーチは、
「幅を生かしたプレーやパスがうまいセンター。その反面、力強くねじ込むプレーは苦手のようだ。もっと自分からガンガン攻め気を出せば、他のセンター陣を脅かす存在になるのでは」と見ている。
 また、プレーもさることながら、まだ身長が伸び続けている点だ。小5で148cm、中1で160cm、中3で180cm、高1で189cmで登録していたが、さらに伸びて目下195cm。チーム最長身の196cm・稲葉を追い越すのも時間の問題!?と期待されている。
 公式戦デビューは、慶早戦。高校時代も、仙台一高と伝統の定期戦を経験している阿部だ。
「こういうのは実力じゃなく、気迫の問題なんですよね。1部も2部もない。とりあえず、自分は一生懸命やるだけです。お客さんもたくさん入るそうですね。俺って、観客がいっぱいだと燃えるんです!」とニヤリ。
 やっぱり、阿部は大物ルーキーだ。

PROFILE
阿部 理(あべおさむ)

生年月日/昭和45年8月24日
出身地/生まれは福井、育ちは仙台
出身校/桜丘小→桜丘中→仙台二高
家族/両親、妹、弟  苦手/タバコの煙
趣味/おしゃべり、麻雀  血液型/A型
好きな食べ物/寿司、ケーキ
小さい時の夢/プロ野球選手
十八番の歌/三年目の浮気
愛読書/北の国から  ジャンプ力/68cm
ニックネーム/あべっちゃ(高校時)
目標選手/小沼洋一  バスケ歴/8年
バスケを始めたきっかけ/先生の勧め
自己PR/現在、自信の持てるプレイがありません
定期戦に向けてひとこと/指示されたことを精一杯頑張る。
証言・飯田 浩「3月の合宿に来た時、195cmで、なんて急激に大きくなったんだろうと驚く反面、嬉しかった。とにかく明るい!!誰ともすぐ気さくにしゃべって、人間くさい所がいい。今までのうちの雰囲気を変えるんじゃないかなぁ」
証言・福島朗太「大学生になると急に理屈っぽくなる奴が多い中で、少しもすれてなく、異色の存在。高校選抜ベスト5という実力もさることながら、スケールが大きく人間的にみても魅力がある。久々のスター性を秘めているプレーヤーです」
証言・権田コーチ「去年練習試合をやった時に30点くらいやられて、いい選手だなと思っていた。ミニバスからの経験もあるせいか、思った以上にパスもうまい。性格的にも図太いというか、非常に明るく、スター性を持っている。はっきりいって相当期待しています」

TOPICS UNICORNS

昨年は“せつない顔”シリーズでこの欄を賑わした“ポチ”こと小沼君。最近では徐々にそのベールをはがしつつある。調子のいいウソが得意なのだ。腹筋をサボル時は「今日は腸がねじれている」といい、“ダンクしろ”といわれると、「歯が痛い、風邪からひざにきた」と見えすいたウソをつくのだ。
 先日も、女子の深瀬主将をまんまとひっかけた。自分のおばさんが霊媒師で、去年の慶早戦のプロを見せたら「ふうこさんの膝に子供の霊が見えた」と伝え、さらに青ざめた深瀬さんに「それも、その子には名前までついているんです」といい、恐怖のドン底に落としいれた。さぁ、オチは見えたかな?そう。
「その名前なんというの!?」
「ひざ小僧」・・・

チーム最長身の稲葉君と1年の藤掛君は修道高の先輩後輩。この藤掛君は、稲葉君のことをヒジョーに慕っており、他の1年生にも「稲葉さんって、俺の先輩なんだぜィ!」と自慢にしている。最近では、“稲葉先輩”を“イナセン”と略称で呼ぶほど。当の稲葉君も、ニコニコ顔。ああ、何と美しい師弟関係なんでしょう。早く、2人でコートに立ち、修道コンビプレーが見られるといいね。

寝言をいわせりゃ日本一は、3年の川北君だ。有名な語録は、
「な〜にいってんだよォ、おめぇは」
「ハイッ!ハイッ!ハイッ!」
「お母さんに相談しなくっちゃ・・・」
いずれも寝言とは思えないほどハッキリした口調なのが特徴。時には胸の奥の本音とたて前を交互に口にしていることもあった。
今年の合宿では、誰がいったのかわからないが、「こりゃ〜いい、こ〜りゃ〜あいいわ!」と叫んだのがバカ受けだった。また、ある4年生は、「そういえば、俺たちが1年の時のトレーナーの人が『10本!』と叫んだので目をさまし、続いて『屈伸伸脚!』といわれたので慌てて立ち上がり屈伸してしまったことがある」と恥ずかし体験を告白してくれた。
なお、飯田トレーナーは、寝ながらフリースローを打っていたが、この時もフォロースルーを正確に行うことを忘れなかった。

クロースアップのページでも紹介したが、小沼君と阿部君は一つ屋根の下で生活を送っている。
阿部君はみそ汁作り担当。たまに作ってないと小沼君はお椀にミソとお湯を注ぎ、簡易ミソ汁を作るのが常だという。
先輩の小沼君、「阿部には先輩後輩の礼儀を躾なきゃいけいない」とこれ見よがしに洗濯をしていたが、一向に阿部君は来る気配がない。部屋をのぞくと、阿部君は横になってくつろいでTVを見ていた。後日、この一件を知った上級生が阿部に聞くと、「小沼さんを甘やかしちゃダメっすよォ!」
阿部君たら、オチャメ〜!!

「日吉の丘のボーイズ&ガールズを突撃人間ウォッチング」

慶応一の大ボケぶちかまし野郎は、佐藤君。奇行、奇声の数限りなく、至るところでキャラクターを発揮する。春の練習中、リレーダッシュのアンカーを務めたが、リードを保てず追いつかれてしまった。しかし、川北君がラインを踏まずに折り返すのを発見。「あぁ〜ん、ライン踏んでなぁい」(注・とんねるずのおさげのノリコの声で)と叫びながらゴール。その後もトレーナーの飯田君に、「ライン踏んでなぁい」と何度もアピール。しかし認められなかったのはいうまでもない。
また、ある日は川北君の車の助手席に乗り込むなりシートをうしろに倒した。何をするんだろうと見ていると、両手で腹をたたきながら、「ラッコ」とひとこと。川北君は“また始まった”とまったく気にせず車を発進させた。
それでは皆さん、佐藤ノリコとご一緒に。せぇ〜の〜、
「あぁ〜ん、ライン踏んでなぁい」

チーム一の無口は、1年の入江君。入学後3か月たった今もまだ入江君の声を聞いた人は数少ないという。この入江君と部室で2人きりになると、何かしゃべらなくてはと、ミョ〜に緊張するといわれる。

No.1 A-LA-CARTE

★不器用 宮川 真(ドリブルを4回以上すると蹴ってしまう奴。ちなみに、中学時代にダンクができたのに、今はできないのが自慢!?)
★ソワソワ 権田コーチ(普段は練習後も指導したり選手とコミュニケーションを図っているが、奥さんの出産日が近づくにつれソワソワと落ちつかず、早く帰るようになった。結局3月13日、長男・修一君が誕生!4090gとジャンボなお子さんが生まれて以来、再び安心して体育館にいるようになった)
☆慶応一族 深瀬公子(幼稚舎、中等部、女子高にそれぞれ親戚がいる。今年から慶応病院勤務のお兄さんも塾高の校医となったとか)
★グッド・ルッキング 柳沼和登志(ハーフといっても通用するホリの深さ。志望は、パイロット。う〜ん、制服が似合うだろうなぁ〜)
☆器用 位田淳子(自分のうしろ髪でもキレイなレイヤードにカットできる技術を誇る。関係はないが、これで彼女は3年連続慶早戦プログラムで話題の人になった。来年掲載されればいよいよ初パーフェクト!?)
★トランポリン下手 武藤幸博(トランポリンは運動神経がモロに出る。武藤君の場合、上にポーンと上がって下におりてもそこで止まってしまう。話によると同郷の先輩・中山君もダメだとか。佐賀県人はトランポリンに弱いらしい!?)

 

あせらずじっくり確実に強化を。手ごたえは十分ある

慶応義塾大・権田哲也コーチ

ことしのチーム作りは、2つにポイントを絞っている。1つは、パス、シュート等基本技術の徹底。昨年は早くからチーム作りを始め、春から連日試合を行った。その結果、ゲーム慣れはしたが、試合に出る者が固定されてしまった。選手層も薄く、誰かがこけたら皆こける状況となったのだ。そこで、ことしは基礎技術、基礎体力からじっくり取り組んでいる。“基礎なくして応用なし”である。
もう1つは、速攻を出せるチーム−ただやみくもに走るのではなく、チャンスがあればいつでも走れるチームにしたい。ボールをゲットしたら走る、速攻が決まらなくてもアーリー、セットという風にメリハリのあるオフェンス展開に持ち込む。練習メニューも、速攻のパターン練習も多くこなしている。
現在チーム内の競争意識は激しい。昨年の主力メンバー以外でも、湯浅、金子、柳沼、川北をはじめ、メキメキと頭角を現わす選手が多い。それだけに、自分としても“ここが足りないから試合に出れないョ”等積極的に選手とコミュニケーションを密にとっていこうと考えている。
最終目標は、秋のリーグ戦。あわよくば1部リーグ昇格、そしてここ数年遠ざかっているインカレ出場権を得ることだ。もちろん慶早戦も勝ちたい。いずれの目標も、ひとえに選手が練習どおりの力を発揮すれば手に入ると信じている。

 

〔表紙・写真 月刊バスケットボール/本文・取材構成 月刊バスケットボール編集部・BUBUNCHOさん〕

 

 

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