

| 大学男子メンバー表 | 大学女子メンバー表 | ||||||||||
| 部長 | 新田 敏 | 法学部教授 | 部長 | 新田 敏 | 法学部教授 | ||||||
| 総監督 | 小田恒義 | S40年卒 | 総監督 | ||||||||
| 監督 | 水野俊文 | S28年卒 | 監督 | 山口 建 | S40年卒 | ||||||
| Hコーチ | 伊東弘泰 | S45年卒 | コーチ | 加藤大仁 | S62年卒 | ||||||
| コーチ | 長谷川潤 | S58年卒 | Aコーチ | 阿部牧子 | H1年卒 | ||||||
| トレーナー | 角田知之 | 経済4 | 筑波大付駒場 | トレーナー | 山内 賢 | ||||||
| 主務 | 細川明快 | 政治4 | 札幌南 | 主務 | 望月利恵子 | 文3 | 慶應女子 | ||||
| 4 | 金子健史 | 経済4 | G | 184 | ウォルト・ウィットマン | 4 | 田甫葉子 | 政治4 | 155 | 金沢泉ヶ丘 | |
| 5 | 稲葉志晃 | 政治4 | CF | 197 | 修道 | 5 | 弓削いく子 | 法律3 | 164 | 駒場 | |
| 6 | 湯浅光則 | 政治4 | G | 178 | 春日部 | 6 | 井端由起子 | 商2 | 160 | 晃華学園 | |
| 7 | 佐藤 洋 | 文4 | G | 173 | 佐野 | 7 | 久保睦江 | 経済2 | 160 | 雙葉 | |
| 8 | 小沼洋一 | 政治4 | F | 189 | 高崎 | 8 | 佐藤明美 | 文1 | 164 | 慶應女子 | |
| 9 | 山中晴彦 | 商4 | GF | 182 | 慶應義塾 | 9 | 皆川知子 | 文1 | 165 | 慶應女子 | |
| 10 | 平田大介 | 商4 | F | 189 | 津 | 10 | 入江佐智代 | 政治1 | 162 | 大分舞鶴 | |
| 11 | 吉崎正雄 | 政治4 | G | 181 | 慶應義塾 | 11 | 屈岡由紀 | 総合1 | 155 | 市千葉 | |
| 12 | 森脇 亮 | 法律4 | G | 175 | 佐伯鶴城 | 12 | 伊藤秀美 | 文1 | 168 | 浦和一女 | |
| 13 | 五十嵐隆晴 | 商3 | F | 189 | 慶應義塾 | 13 | 野間幹子 | 文1 | 160 | 都青山 | |
| 14 | 阿部 理 | 政治3 | CF | 196 | 仙台二 | 14 | 望月利恵子 | 文3 | 158 | 慶應女子 | |
| 15 | 入江範昌 | 政治3 | G | 180 | 大分舞鶴 | ||||||
| 16 | 赤峰 信 | 経済3 | F | 190 | 西 | ||||||
| 17 | 武藤幸博 | 法3 | G | 183 | 佐賀西 | ||||||
| 18 | 藤掛史生 | 政治3 | G | 178 | 修道 | ||||||
| 19 | 宮下達也 | 政治2 | F | 187 | 長野 | ||||||
今年、わがチームは必ず早稲田に勝つと断言しよう。なぜなら、
(1) プレーの正確さ
昨年に引き続き伊東ヘッド・コーチ、そして長谷川・新コーチのもと、すべてのプレーにおいて正確さを要求されている。磨きがかかった正確さでは早稲田に確実に勝っている。
そして、
(2) 気迫
シーズンイン以来厳しい練習を重ねてきた我々は、昨年を上回る成績を収めることを目標としている。昨年勝利を収めた慶早戦では、負けることはできない。そして、
(3) 頭脳プレー
我々は、スピード、体力でも早稲田に差をつけたいが、困難だと思う。しかし、頭脳プレー、練習で培ったテクニックがある。個人ののうるおくをチームワークで何倍にも高め、チームとして能力を最大限に出せるようにがんばっていきたい。
(4) スタート平均身長が勝っている
2部の激戦を戦ってきた輪がセンター人は、今年も非常に期待が持てる。今年は早稲田にも上背があり、期待できる新人が入ったと聞く。しかし、うちにも負けないぐらいセンスあふれるプレーヤーが加わった。
今年は秋にも慶早戦がある。ともに1部昇格を目指したい。だが、この定期戦で同率から勝ち越しへの1勝は、我が義塾が必ずいただく。
まず、ひと言いわせてもらうけど、早慶戦に勝ち越すのは、絶対に慶応だ。その理由をあげてみよう。
一部リーグでの経験が何だ。慶応だってリーグ戦では上位に喰い込み、トーナメントで日大、インカレで中大と当たって肉迫したことを忘れては困る。
期待できる新人が何だ。慶応にだってセンスの塊のような新人が大勢いる。
慶応はミスのかばい合いなどしない。ディフェンスにおいて各自の責任はそれほど重い。全員でディフェンスすることは、基本中の基本。いまさら、口にすることもないだろう。
厚いといえば、慶応の選手は面の皮は厚い。特に……。ふてぶてしさが必ず勝利を呼び込むに違いない。
以上早稲田の甘い甘いラブコールに慶應のエールを送る。

慶應のセールスポイント
(1)和…少人数であることの有利な点、それは和です。私たちは、勝利に向かい、心をひとつに合わせ、まい進します。
(2)全員が主役…ボールを電光石火のごとく回し、早稲田を翻弄し、あいた瞬間をすかさず捉えてシュート。
(3) 力強いディフェンス…プレッシャーを欠けてかけてかけまくる。”すべての道はディフェンスに通ず”すべてはディフェンスから始まります。
(4) ヤング・パワーが炸裂…なんと言っても今年の慶應は若い。慶應のはつらつとしたプレーを見てください。ヤングパワーで早稲田を圧倒します。とにもかくにも、今年こそ笑うのは慶應です。
何をおっしゃる早稲田さん。私たち慶應義塾大学こそがディフェンスチームの見本でしょう。少人数のおかげで体力はバリバリだし、チーム全員が要領がいいときたらもう怖いものなし。もちろんオフェンスだってできます。全員がオールラウンドで3ポイントシュートからリバウンドまでやってしまうのだから、どこからでも攻めちゃうもんね。あとは秘密兵器でばっちり!
早稲田の皆さんも笑顔が引きつらないよう、お気をつけあそばせ。
まあ、見ててよって感じかしら。オーーーホホホホ。
49回を迎えた早慶戦は、目下勝率24勝同士、今年は絶対勝ち越す。確かに、昨年は、早慶戦、トーナメント、リーグ戦とどれも良い成績を残せなかった。しかも2部降格は辛いが、1部での経験というのは大きな心の支えとなっている。
今年は、まだまだ未知数だ。橋口をはじめ佐藤、東野らが3年となり外角が安定した。2年の海野はインサイドの要となった。また、今年の新人たちはとても期待できる。数だけでなく、各ポジションごとにまんべんなく成績株が揃っている。
数年では一番選手層が厚いのではないか。昨年と比較すると、やはり主将だった石川さんの穴は大きいが他のスタメンの4人が残っているのは頼もしい。また、新人が試合にでるとは思うが、それを上級生がいかにカバーしていき、うまく活かすかが今年の我々の一番の課題だろう。
身長で勝てるわけでわないので、特にディフェンス面で、お互いにカバーしあっていかに全員バスケットをしていくかが勝利への鍵であろう。
早慶は昨年主力が多く残り、かなり強いとは思うが、早慶戦で勝利をものにするのは、間違えなく我々早稲田だ。
今年の早慶戦で、間違いないことといえば早稲田の勝利であろう。
▽プレーの正確さ
慶應がこれをあげているが、我々だって負けない。2ヶ月後半のシーズンイン以来、ミスをなくすことを目標としてきた。つまり、試合後早慶はプレーの正確さ、なんて恥ずかしくて言えないに決まってる。
▽気迫
気迫なんて言葉が、このおぼっちゃまたちから出るとは思わなかった。気迫という点で、早稲田が負けるはずがない。
▽スタート平均身長が勝っているというが平均身長と言っても数センチ。それはスピードテクニックで乗越えてしまう。しかも早稲田の控えの選手の身長はスタメン並。慶應が我々の層の厚さに言葉をなくす姿が目に浮かぶ。
私たち早稲田大学の見どころは、なんといってもディフェンスです。一人が抜かれても、次から次へとヘルプに出てくる“チームディフェンス”は、一味違います。ここでは絶対負けません。
今年はスピードもつき、早稲田の鮮やかな速攻などもお見せできるのではないかと思います。ガードからセンターまで、とにかく走りまくります。
もちろん、リバウンドやルーズボールといった基本的なことは、当然気合が入っています。
“明るく、楽しく”が早稲田の合言葉。特にシュートを決めた後の笑顔を、お見逃しなく!
拝啓、慶應女子の皆様 何でも人手が足りなくていらっしゃるとか。出来ることなら2〜3人お貸ししたい所ですが、あいにく私どもも大きな和をもって勝利へ猛進しておりますゆえおあきらめください。また、ミラクルシュートやディフェンス等、ご披露されるそうですが、試合のシナリオは早稲田のためにあるのではないかと思われます。進取の意思盛んな下級生、熟達の才を見せる上級生と多彩な顔ぶれは、必ずや皆様にも深い感銘をお届けすることでしょう。それでは、皆様の乾坤一擲、奮進の健闘をお待ち申し上げます。

数ある定期戦のなかでも、日本で二番目の歴史を持つ本大会も今年で49回を数えることになった。
見どころは、何といっても男子戦。現在まで早稲田、慶應ともに24勝とまったくの互角。しかも昨年の慶應は、2部リーグ3位、対する早稲田は1部リーグ8位で2部降格となったばかり。実力もかなり接近しており、当然、波乱ぶくみのゲームとなるのは必至だ。(45回大会ではK60−68W、46回大会ではK60−75W、47回大会では、K75−78W、48回大会では、K79−63Wと接戦が続いている)
昨年の試合は、新コーチを迎え、心機一転した慶應が格上の早稲田を79−63と破った。前半はシーソーゲームだったが、後半15分、慶應の阿部、小沼らによる連続得点で追いすがる早稲田を突き放し、4年ぶりの勝利をつかみとった。
今大会慶應は阿部、小沼ら昨年のメンバーがほぼ残っている。早稲田も2部へ降格したとはいえ、1部を戦い抜いたメンバーの鈴木、橋口、海野などが残っている。1部でつけた力をどこまで発揮できるか。
この大会には、戦う前に強いといわれたチームが負けるというジンクスがある。慶應有利の声も多いが、はたしてどうなるのか。見所はいっぱいだ。
半世紀にわたって、自他ともに認めるライバルの対決を繰り広げてきた本大会も、来年で50周年を迎える。この大きな節目を勝ち越して迎えられるかどうか、両チームの激しい攻防が見ものだ。意地のぶつかりあい、そしてお互いの高いライバル意識。今年のリーグ戦では9年ぶりにお互い同じリーグで戦うことになる。春の総決算として秋を占う一戦となるだろう。
試合以外にも、この大会の特色としては、両校応援指導部、応援部や、チア・リーダーの独特の応援があげられる。バスケットに限らず、早慶戦一般にいえることだが、応援席が敵味方に別れて応援するため、ひじょうに盛り上がる。学生界では最高の盛り上がりを見せる大会であろう。
その華やかさだけがクローズ・アップされがちだが、永年培われてきた伝統のもとに、母校の名誉をかけて繰り広げられる一つひとつの激突は皆さんの心に何かを訴えるだろう。伝統の一戦である早慶戦の醍醐味を、じっくりと味わって、選手、ベンチと一体となって応援しよう。
慶應義塾大バスケットボール部は1931年(昭和6年)に創設された。金子は第60代の主将となったわけだ。駒留中時代もキャプテンだったが、「名前だけで何もやってなかった」(金子)。だが大学では、ゲームのリードはもちろん、チーム全体まで目を配らなければならない。
1年目の慶早戦でデビュー。2年目には堂々のスタメン入り、慶早戦のプログラムの表紙を飾った。しかし、これまでの金子は、時に安定性を欠く場面があった。フロアリーダーとして(昨年からすでにゲームキャプテン)試合の流れを読みコントロールしなければいけない立場だが、カッカと熱くなり”プッツン”、暴走を始めることもあった。
そんな金子が、「変わった!」とチームメイトは口をそろえる。もちろん最上級生、主将としての自覚が出てきたからだ。今年の4年生は13人と例年になく多い。そんな仲間たちのサポートも見逃すことができない。「うちは選手の自主性がモットー。特に彼には先頭を切って、気持ちを前面に出してほしい」と伊東ヘッドコーチもそのキャプテンシーに期待をかけている。
稲葉は中学まで野球部におり、バスケットは高校から始めた。広島修道高は、名門・広商には及ばなかったが、高校3年間県2位のチーム。だが、その高校時代も、素人の先生が顧問だったため、バスケットに本格的に取り組んだのは、大学からといっていい。入学時の稲葉は、197cmという長身ながら、線が細く基本的なプレーもまだまだの選手だった。
そんな稲葉に転機が訪れた。2年のシーズンが終了した後である。リーグ戦では2部6位、インカレの出場権も7年連続で逃すさんざんな成績に終わった年だった。このシーズン・オフ、稲葉は一念発起した。”このままじゃつまらない!”と自主トレーニングに明け暮れた。身体ができた上に、日々の積み重ねが稲葉を大きくした。
いまや、阿部とともに慶應を支える”ツインタワー”、高さで勝負できるセンターに成長した。「インサイドでの頑張りがよく見える」と伊東ヘッドコーチも稲葉のパワー・アップに目を細める。「まだまだできる可能性がある」と主将の金子も断言。遅咲きのセンター稲葉、その成長ぶりは今後も目を離せない。
帰国子女組みの活躍がめざましい。湯浅はその語学力を武器に、この1年で最も成長した選手だ。
バスケットはアメリカ、ウィスコンシン州で小1から始めた。帰国してからもプレーは続けたが、小・中・高とぱっとした成績はない。春日部高3年のとき、埼玉でベスト4に入り、国体メンバーに入ったことが唯一の勲章だ。
慶應に入ってからも、こつこつと努力を重ねていたが、本番の試合では力を発揮できないことが多かった。
ターニングポイントは、昨年のスチュー・インマンの合宿だった。湯浅はこのチャンスにかけていた。堪能な語学力を駆使し、貪欲にインマンの指導を仰いだ。活路はプレッシャー・ディフェンス。「ボールをもらわせないぐらいの気持ち」(湯浅)を身体で表現した。リーグでは主力ガードのアクシデントを気に抜擢され、持ち前の3Pも国士舘戦で炸裂(4本・26得点)と自信をつけた。「今や慶應になくてはならない存在」だ(阿部)。男の自信は顔つきに表れる。たくましい変貌を見せた湯浅は、今、実に充実した顔をしている。
慶應の関係者なら誰でも、昨年は”1部昇格、インカレ出場”の青写真を得害いてたに違いない。しかし、8年ぶりのインカレ出場こそ果たしたが、2部、3部で1部昇格の目標に後1歩及ばなかった。「本当なら今年は1部でプレーする予定、それが狂ってしまった」と小沼は、悔しさを隠せない。しかも、1部から早稲田は落ち、今年は慶早戦が3回行われることになる。
「疲れる試合が増えます(笑)楽して1部にはあがれません」と、”最初で最後”のチャンスの年にかける意気込みは人一倍だ。点取り屋として期待に応えられる活躍が目標。
「最後の年、悔いのないようにしたい」と控えめながらポイントゲッターの意地を燃やしている。
日韓学生選抜(李相伯杯)の日本学生メンバー代表に、慶應のエース阿部が選ばれた。さらに、ユニバーシアード代表選手にも選出された。2部ではただ一人、慶應としても、こうした選抜チームに選出されたのは桑田健秀(→日本鋼管、モントリオール五輪選手)以来という久々の快挙だ。阿部自身、「2部の選手でも選ばれるのかとびっくりしました」と言う。約1ヶ月の合同練習に参加し、「思ったより差はないし、何とかなるな」と感触をつかんだ。が、さらに自信を深めたのは、本番の試合だった。
5月10日の緒戦、大差をつけられた日本が反撃ののろしを打ち上げたのは、阿部のインターセプトだった。勢いよくルーズボールに飛びついた拍子に、日本ベンチ前の看板を割ってしまったが、ファイトあふれるこのプレイにほかのメンバーが呼応。最後まで熱のこもった試合となった。
昨年の夏、インマン・コーチは阿部に「オフェンスでは貢献しているが、コートの半分でしか活躍していない」と言った。それまで無難にディフェンスをしていた阿部はショックを受けた。が、以後、ディフェンスに積極的に取り組んだ。まさにあのプレイは、その結果。インマン。コーチが帰国間際、「君は慶應にとどまらず、上を見て、”JAPAN"を目指すべきだ」と最大の評価を残したのもうなずける。新境地に挑み、阿部はまた一回り大きくなった。
今年の慶應義塾は、一言で言ってしまえばアメリカンバスケットだ。昨年、本場アメリカから招いたスチュー・インマンコーチ(NBA
マイアミ・ヒート ゼネラル・マネジャー)により徹底的に基本から鍛えなおされた結果である。
ガード、フォワード、センター、ともに昨年の夏合宿(インマン氏参加)から、練習に対するものの考え方をがらりと変え、チームのために練習をするようになった。
中でも、成長の著しかった選手は、ガード・金子(No.4)、湯浅(No.5)そして、フォワード・赤峰(No.16)、センター・阿部(No.14)である。
ガード2人は、アメリカからの帰国子女であり、英語がダイレクトでわかる。言葉のようやく理解することのできる普通の選手は、言葉の理解にも神経を使わなければならなかったが、普段の練習と変わらぬ雰囲気でできたのは、この2人だった。インマン氏の言葉にすぐに対応でき、自らに理論も非常にソフィスティケートされたものとなったのだ。
フォワード赤峰は、最初のころはインマン氏に「”まるで首の取れた鶏のように”走っているだけだ」と言われていた。だが、持ち前の負けん気でプレーを貪欲に覚え、次第に存在感を増していった。
阿部は、マネジャー霊山(帰国子女)の近くにいつもいて、通訳してもらい、積極的にプレーを覚えていった。持ち前のセンス以上に彼は自分で努力を重ねた結果、秋の2部リーグ戦で、リバウンド王、そして得点、アシスト部門においてもベスト10ランキングに入る快挙を成し遂げたのである。
このインマン・コーチの指導によって選手が得たものは何だったのだろうか?
インマン氏は、
”考えるプレーが大事である”
”システムオフェンスが重要だ”
”バスケットに対する基本姿勢を大切にしろ”
”規則正しい生活が大切だ”
そして、
”練習には集中力が続くことが必要だ”
と指導した。
慶応義塾は伝統的に背の大きさ、体格のよさでほかにチームに差をつけることができない。どこで慶應が勝つことができるかというと、頭を使ったプレーで相手を出し抜くということになる。インマン氏はこの点を強調していた。まさにこの点、体格的に劣っているものが勝つための重要なポイントであると言う。なにやら、”敵を知り、己を知れば百戦あやうべからず”といったものに通じるものがあるようだ。
とにかく、インマン氏の来日を機会に、自主的な練習が増えたのは、言うまでもない。合理的な短時間の練習、そして、選手個々に任されたセルフトレーニング。慶応が強くなれるかどうかは、この辺がうまくいくかどうかにかかっているようだ。
さて、今大会の展望をすると、慶應は、キャプテン金子を中心にいかにまとまるかが鍵になるだろう。チームオフェンスは、スローペースながら堅実なコントロールバスケット。いかに、インマン氏の示すポイントを忠実にプレーするかである。昨年、4年ぶりの久々の勝利を味わったが、ここ数年の勝率では、まだまだ早稲田のほうが上をいっている。(10年間で早稲田7勝、慶應3勝)選手たちは誰もが、「昨年のあの感動をもう一度味わいたい」と心に秘め、2年連続の勝利を目指して燃えている。
今年の1年は例年以上に大きな選手が多く、C、F陣の層の薄かったわが塾に希望を与えてくれた。渋い選手の多い2年に比べて、1年は荒削りだが将来性豊かな選手がそろった。彼らのゴール下での争いは激しく、見るものを喜ばせる。緻密な大学のプレーに慣れてくれば、近い将来わが部を支えてくれる学年となるだろう。
ここで慶應は自信をもって新人を紹介したい。
コート上では彼らの破壊力十分なゴール下プレーに注目していただきたい。
*
★鈴木仁 「慶應藤沢はキャンパス、授業内容が充実しているので満足しています。バスケットでは確実なミドルシュートが打てる得点能力のある選手になりたいです。慶早戦で負けて酒は飲みたくありません」
★久保田堅介 「内外角をこなせるオールラウンドプレーヤーになりたいです。目標はずばり、マイケル・ジョー段。早稲田は受験で落とされたのでバスケットでお返しします」
★魚住剛一郎 「内部進学者の鏡となりたいです。5月の関西遠征メンバーに選ばれたのに、前日に捻挫をしていけず、悔しい思いをしました。早く体力、技術をつけて試合に出たいです」
★桑野貴輝 「伝統ある慶應大学にあこがれていたので、入学できてうれしいです。一浪して体力が落ちてしまったので、早く大学レベルの脚力をつけて、チームメイトから信頼される選手になります」
★梅谷賢三 「高校時代はセンターでしたが、大学は身長がないのでガードとしてアシストの上手な選手が目標です。僕の自慢はこの身長(178cm)でダンクができることです」
★林秀樹 「強いパワー、強い心をモットーにしています。高さ(190cm)と身長の幅を生かした力強いプレーが得意です。慶早戦では、早稲田に絶対勝って大騒ぎしたいです」
★日比野和彦 「安定感のある選手になり、エントリー入りすることが今の目標。慶早戦は慶應高時代1回も早稲田に勝てなかったので、ぜひ1勝したいです」
★宮本充 「高校までは選手でしたが、大学では慶應日吉高コーチとして慶應バスケットを高校レベルから強化していきたいです」
★中野考仁 「慶應女子高のコーチとして入部しました。大学のバスケットを自分なりに消化して生徒に伝えていきたいです」
★渕田徹也 「中等部コーチとして入部しました。将来、大学で中心となるような選手を育成したいです」
ムードが悪いとき、6番手としてゲームの流れをがらっと変える”スーパーサブ”。その名にふさわしい活躍を見せるのが赤峰だ。
西高時代は、どちらかといえばオフェンシブなプレーヤーだったが、今は180度変身。「コートに出るときはディフェンスをまずやって速攻に走る」ことを心がけているという。2浪の末入学、無我夢中で体力を取り戻した。ようやく自分が何をやったらいいかがわかってきたようだ。もっとも本人は、6人目にとどまらず、スタメンの座をスキあらばと狙っている。「チーム一のアウト・ファイター」(伊東H・コーチ)として、慶應の起爆剤となるか?
一方、ガードでは入江が控えている。兵庫・園田小時にミニバス全国大会出場、大分舞鶴高時もインターハイ、国体を経験している。一見おとなしそうだが、実は、まさに”九州男児”、気性は激しい。負けず嫌いな面がプレーにそのままあらわれている。
しかし、最近では、ゲームの組み立てを考える余裕も出てきた。しつこさはチーム一といわれる。”地をはうディフェンス”が身上。ミスが少ないガードという点でベンチの信頼も厚い。「練習どおりのプレーをすべて試合に出したい」と入江は語る。
さらにガード陣では、4年になって成長著しい山中、吉崎らがいる。先の入江がシーズン当初、腰を痛めたときにぐんと実力アップを見せた。
フォワードでは、2年の宮下がいい。「シュートタッチにセンスがある」とインマン・コーチの折り紙つきだ。
慶應は昨年来システム・オフェンスを導入し、がらっと変わった。これを理解しているかいないかが起用の鍵となる。”頭を使ったプレー”ができなくては、慶應のバスケットとはいえない。
ここに名前の載らない選手の成長した姿こそが、チームの浮沈の”キーマン”かもしれないのだ。
Q まず、今年の目標は。
A とにかく1部昇格したい。昨年は、チーム作りでは目標を達成できたけど、この目標だけは達成できなかった。今年こそはぜひともそれを果たしたいです。
Q 現在のチームの状況、また、心配なところは。
A チームを作る時期に阿部、稲葉の両選手を欠いたため、この点が心配です。ただ、オフェンス力はひいき目かもしれないけど、上がっていると思います。去年を60とすると、今年は80くらい。でも、これがおごりになってしまうことだけは怖いですね。”きちんと勝てる”といった自信であればいいのですが。
Q 伊東コーチご自身の慶早戦の思い出は?
A そうですね。去年慶應は4年ぶりに早稲田に勝ったわけだけど、僕のときも6年ぶりの勝利でした。だから、去年はとても嬉しかったです。
今の慶早戦と一番違う点はTV中継があったところかな。僕のときは、結構バスケットのTV中継が多かったんですよ。今の選手たちには信じられないことかもしれないんですけどね。
当時、慶應のプレーヤーははっきりと役割分担が行われていて、俺はオフェンス、お前はディフェンス専門という具合になっていました。まあ、それなりに技術が個人個人にあって、試合に出ていたのも確かです。
Q では、今年の慶早戦の展望は?
A 慶早戦には独特の雰囲気があって、強いほうが負けることが多い。というのは、弱いほうは、挑戦者としてがむしゃらに頑張るからだと思うんです。
去年の慶應は、まさにそうでした。今年は逆に、早稲田も死ぬ覚悟で勝ちに来ると思うんですよ。気持ちの上で相手に負けないようにすることができれば、僕は必ず勝てると思います。
Q 今年の選手、また、新人について期待している点は。
A 僕が期待している選手はスタート以外の控えの選手です。続々と控えの中からいい選手が出てきてくれることを望んでいます。選手たちが互いに切磋琢磨して、お互いの技術レベルを上げていってほしい。
また、去年活躍した阿部には当然頑張って欲しいし、キャプテンとして、最上級生として、金子には最も期待しています。
新人に関しては、ひと目見て、明るくて、期待できる選手が多いと思いますね。慶應ならではの明るさを持っていて、頭がいい選手。かつ大粒で、期待させる何かを持っていますね。なるべくチャンスを多く与えていますが、秋までには大きく成長してくれると信じています。
Q 今年の慶應の強みは?
A ディフェンスが少しずつよくなっていることかな。まだ強いチームとやってからでないと何にもいえないけど。それから、OBと縦のつながりが強いことかな。コーチの家で選手と酒を飲むことができるなんていいことじゃないですか。
Q 逆に弱みは?
A けが人が多いことです。稲葉の捻挫をはじめとして、とにかく多い。腰の痛みを訴える子が案外多いのには特に悩まされますね。大事なときに計算できる選手の数が減るというのは、きついですよ。
Q 最後に伊東さんのコーチング・フィロソフィーを聞かせてください。
A 選手たちには、いつも、自分の頭を使って、自分のために、自分たちで考えろと指導しています。コーチの役割は、選手にヒントを与えることであって、すべてを教え込むことではありません。ゲームに出ている5人が、常に何をすべきかを考えていなければならない。”独立自尊”の精神が大切なんです。やるのは自分であるということをどうやって認識させていくか。ここでいつも僕も頭を使っています(笑)
*
伊東ヘッドコーチは、新ルールの導入で肉弾戦が減ってしまい面白さも半減するのでは、と語った。
厳しい攻防こそがバスケットの面白さだとする伊東ヘッドコーチの率いるユニコーンズは今年も熱い。昨年の経験を生かした今年の采配に注目したい。
NABで流行し、日本でも流行中の“デカバン”。短パンのももの部分が少し長くなったもの。今年になり、アメリカ帰りの久保田が入部して愛好者がまた増え、ついに小沼まではくようになった。
2年の宮下が、それを見て「ようし、俺も買いに行こう」と気合いを入れて、自由ケ丘へはりきって買いに行った。そして、彼は、何をどう勘違いしたのか、女物のハーフ・パンツを買ってきた。しかしそれに気がつかずに練習に来た。宮下、いったい店で何て注文したんだよ!
兄妹部員誕生。“王子様”こと入江範昌と、その妹左智代さんだ。
男子部員の間で王子様の妹がやってくると発覚した際に推測された名前が、入江範江。入部に際しては王子様が「おまえが入部したら兄妹の縁を切る」とまで猛反対。しかし、本人の意思で押し切って入部した。今では正式に“のり”の愛称をもらい、元気に頑張っている。
3月の三井合宿中、3年前に卒業した田代マネジャーの結婚式が東京であった。同期の中で一番早い結婚に“意外だ”の声が多かったが、結婚式に出席した後に練習に来た小田さんの行動は、もっと意外だった。
練習後のミーティングで「みんな、聞いてくれ。今日、田代の結婚式に出てきたんだけれど、女の子は東京から九州まで田代を追っかけて行ったそうだ。いいか、慶早戦には女を連れてくるくらいでなければだめだ。追っかけてくるようでなければだめなんだよ」といい、最後に“そこんとこ、よろしく”と締めた。一瞬の間の後、大爆笑を背に満足そうに去っていった小田総監督であった。
22歳の誕生日に小沼は贈り物をもらった。それはくじらの形をした“洋ちゃん”の名前入りのシャンプーセット。
同居人の阿部いわく「小沼さんって、“こんなの学校持って行って使えねーよな”なんて言っておきながら、ちゃっかり次の日には学校で使っているんだもんな」
けっこう、お気に入りだったりして!?
今我が部は、“野望”をたくらむ若者でいっぱいだ。(注 野望=女の子と友達になること)野望眼鏡、野望ヘアー、野望日光浴、ついには、野望筋トレなるものまで登場。マネジャーまで筋トレしている始末である。女の子にモテるためにはなんでもやる風潮が高まっている。
そんな中で、KOG(キング・オブ・合コンの略)こと吉崎は、「今のノリには、はっきりいってついていけません」とキッパリ。噂によると、彼は最近本当に落ち着いた生活を送っているという。そろそろKOGも引き継ぎの時期が来たか?
昨年この欄で紹介したように、慶應のクジ運の悪さは有名。
今年も新人戦で、H主務(あえて名は隠す)の引いたクジは、なんと1回戦で優勝候補筆頭の日大。このH主務の肩には昨年N主務の亡霊がいたともっぱらの評判。
しかし、トーナメントの抽選会では、その亡霊を副務・霊山(あえて名を載せる)が早稲田に転送。見事、トーナメントで好ポジションを得た。
☆非力 村本暢之(隣で筋トレの達人・湯浅が90kgのバーベルを軽々とあげているのを尻目に、30kgをあげられずに泣いている奴)
☆テレビドラマ通 小沼洋一、稲葉志晃(二人とも恋愛ドラマは欠かさずチェック。実生活にやくだてているとか。
小沼家では、阿部もドラマ好き。ゴールデン・タイムは一緒にテレビにかじりついて見ているらしい)
☆合コンチェック 赤峰 信(彼は、合コン出席率も高いが、そこでチェックは100%入れる。しかし、1・2回会って、挫折するケースばかり。理想が高いのか。それとも----。慶應の種馬と呼ばれる日も近い!?)
☆面食い 阿部 理(美人の母を持つせいか、女性にはうるさい。なかなか妥協しない彼のハートを射止めるのは誰だ。自信のある方はぜひ立候補を!)
☆ニックネーム 藤掛史生(マスコット藤掛は、忍者、カサお、ジェリー、三枝、ウ〜、ナシお、など多数のあだ名を持つ。人気者の証拠だ。なお、多くは意味不明)
☆地黒 梅原 稔(肌の黒さからNBAのアキーム・オラジュワンの名を命名された。顔もおまけにそっくりだ)
☆お嬢様 望月利恵子(門限10時の箱入り娘。モチは見かけによらずお嬢様根性の持ち主とよく言われる。電話は11時までだ。いったいどうやってマネジャーの仕事をこなしているのか謎である)
〔表紙・写真 月刊バスケットボール/取材構成 月刊バスケットボール編集部・BUBUNCHOさん〕